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LXDのCanonical社への移行とlxc-jpでのLXD関連の翻訳について

私が主に翻訳で関わってきた linuxcontainers.org のプロジェクトであった LXD が、プロジェクトから Canonical 配下に移動しました。

MLや公式ページでアナウンスされています。

While the team behind Linux Containers regrets that decision

ここの表現は何か微妙な表現になってる気がしますね。

これまでプロジェクトを引っ張ってきた Stéphane Graber さんの Canonical 社からの退職を機に決定されたようです。このあたりのことについては、彼の個人ブログにも書かれています。

プロジェクトの "regrets" という表現も気になりましたが、ここではさらにまあ色々あるんだろうなというのを伺わせる記述です。

アナウンスにもありますが、これにより GitHubリポジトリcanonical 配下へ移動したり、フォーラムも Ubuntu のフォーラムに移行したり、ホームページも ubuntu.com 以下に移動したりしています。


さて、lxc-jp プロジェクトとして、これまで LXD 関連の日本語訳を行ってきましたが、こちらも影響を受けます。

  • プロジェクト公式ページであった https://linuxcontainers.org/lxd の翻訳は終了します
    • そもそも移行先の ubuntu.com には従来の LXD ページの痕跡がほぼなく、リリースアナウンスなども存在してないように見えるので翻訳の余地がないように見えます
  • LXD の公式ドキュメントの日本語訳を readthedocs で公開していますが、今後の翻訳は行いません。ただし、これまでのコンテンツの公開は継続しますので、現時点までの成果は今後もご覧いただけます
    • これは、主に翻訳を行っていた @hnakamur2 さんと相談の上決めました
  • Weblate で行っていた lxc コマンドのカタログ翻訳は私が個人的に継続するかもしれません

lxc-jp の次の作業は継続して行います。ご安心ください。


個人的な思いですが、結構苦労して翻訳したコンテンツが予告なくばっさり消されたのはちょっと残念に思います。まあ仕方がないことですが。

LXDについては、最近は「ずっと翻訳してるから」という理由で翻訳していたところはあります。翻訳を始めた当初は、結構コンテナ関連のトレンドを追っかけるにはLXC/LXDの情報を追っかけるのが一番!という感じのところはありましたが、最近はLXDもコンテナを動作させるプラットフォームとしては成熟しており、コンテナそのものよりはIaaS的な機能の充実に力を入れていたので、個人的な技術的興味からは離れていっており、これを翻訳する機会がなくなったからといって、残念に思うことはあまりありません。

LXDのドキュメントについては 2018 年ごろから、linuxcontainers.org の LXD 関連コンテンツは 2014 年とかから翻訳していたようなので、まあそういう面の寂しさはありますがね。

LXD が Canonical に移行することについては、まあそういうこともあるよねって感じですね。特にプロジェクトメンバーだったわけでもないので、そこまでなにかの思い入れがあるわけでもなく、淡々と受け入れている感じです。